Attosecond and Ultra-fast spectroscopy
レーザー量子物理研究室(新倉研究室) 先進理工学部 応用物理学科
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※当研究室に志望の学生は、必ず事前にコンタクトしてください。
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NHK Eテレのノーベル賞特集(サイエンスZERO)で実験協力(ビデオ出演)
ノーベル賞が未来を照らす!化学賞&物理学賞 徹底解説SP
旧ツイッタ予告
NHKオンデマンド
2023年12月10日(日)23:30〜放映
※なお大学や広報には「まったく」広報を行っていただけなかったので(せっかくTVに出たのに無視)、ここで広報しています。
番組中の装置系(緑色の光が見えているレーザーや真空チャンバー等)は、西早稲田キャンパス51号館B1の当研究室にあります。
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参考動画:位相の違いの検出
7秒くらい:位相を分けるパルスが加わる。
20秒くらい:逆側の位相を測定。
実際の測定では、50アト秒くらいの時間差ごとに測定を行い、波動関数の位相などを決定しています。
・経歴(新倉弘倫)は こちら
専門分野はアト秒科学。2003年には初めてアト秒精度で分子の構造変化を測定しています。近年は波動関数のイメージングなど。
☆最近、勝手に私の写真を基にして動画サイトで公開しているものを見かけましたが、無許可で肖像権の侵害になりえます。
迷惑ですので至急、やめてください。
検索で出てくる情報や画像は、現在のものとは異なる(つまり不正確な情報が表示される)ことがあります。検索ではなく、本サイトを参照してください。
某検索では、当サイトの「画像検索」は除外されているのか、出てきません。そのかわり、延々と「今とは異なる情報」が出てきています(AIだの検索だのはその程度のもの)。
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1.アト秒科学について(全般)解説記事
・
2022年ウルフ賞&2023年ノーベル賞記念版「アト秒科学のなぜ・なに解説」(updateしました)
12/8updated (pdfスライド)
・音声を入れた「アト秒科学なぜなに解説」動画(updateしました!!)
1.アト秒って何? 2.アト秒前夜のお話 3.アト秒測定ができた! 4.アト秒レーザーで何ができるの?(波動関数イメージング)--
・アト秒科学かんたん解説 (web ページでの説明)
・共立出版 「アト秒科学で波動関数をみる」
・2011年に書いたアト秒総説(分光研究誌)
修正:6章のrefは4)ではなくて6)
「で、どうやってアト秒のパルス幅を測定しているの??」とかの疑問を持った人向けの解説!!!
「単にアト秒レーザーを発生・使うだけではない、アト秒物理の面白さがあります!!!」
スライドや動画は適宜、アップデートされることがあります。
※卒論・修論・スライド・動画その他などの作成に際して、これら(以下の2.も同様)を参考にした場合は、それらの中でその旨を記載してください。
☆ゼプト秒はどうなんですか?と聞かれることもありますが、私が見た限りでは初めのほうのものとして(どれが最初かはわかりませんが)
"Following a chemical reaction using high-harmonic interferometry",
H. J. Worner, J. B. Bertrand, D. V. Kartashov, P. B. Corkum and D. M. Villeneuve, Nature 466, 604 (2010).
に450ゼプト秒で動くなにかが捕らえられています。
日経サイエンス2023年12月号に波動関数イメージがあります。
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2.複素数の波動関数イメージングについて
・[解説スライド]複素数の電子波動関数の可視化
・Phys.Rev.A106, 063513 (2022); Science 356, 1150 (2017)
・プレスリリース[アト秒レーザーによる高分解能での複素数の波動関数の可視化に成功]
・Visualizing Complex Electron Wavefunction Using High-Resolution Attosecond Technology
・科研費報告書から
・日本経済新聞[波動関数を可視化]
※研究成果のpublicityのため、open accessにしています。open access料の約36万4千円(2675USD)のうち、
大学から論文掲載補助として、一人年間24万円まで補助されます。
研究装置にお金がかかるため、残りの12万円ほどは「私費(by新倉)」です。
※「私費」のロゴは、岡山大学の須藤雄気教授にインスパイアされたものです。
なお、本学理工の「教授一人当たりに配布される」個人研究費は、約21万円(一年当たり)です。
つまり「一ヶ月あたり」の「個人研究費」は、2万円以下です。
研究室には、そのほかに学生の実験実習に使う名目のものや、機械器具を買うための費用なども若干、配布されます。
すなわち装置系や研究にかかる費用の多くは、(申請書を書いて、当たれば)科研費などの外部資金によるものが含まれています。(+私費)
読売新聞
サイエンス Report[極短レーザー光 活用に期待…100京分の1=アト秒単位] に紹介記事もあります。
サイエンス誌掲載の実験なども、ここで測定。(早稲田大学西早稲田キャンパス51号館B1-19新倉研究室)
"Coherent imaging of an attosecond electron wave packet",
D.M.Villeneuve, P. Hockett, M.J.J.Vrakking and H. Niikura , Science 356, 1150 (2017)
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Congratulations !!
for Dr. Anne L'Huillier, Dr. Ferenc Krausz and Dr. Paul Corkum
Wolf Prize in Physics 2022 ウルフ賞 物理学部門
"for pioneering contributions to ultrafast laser science and attosecond physics"
☆ウルフ賞などについての紹介が掲載されました。
日経産業新聞2022年6月8日「アト秒レーザー」広がる応用 日本の人材・技術力光る
カナダのCorkum先生のところで、アト秒科学の構築に貢献したものとして、最初に紹介されています。
また、最近の研究成果についても紹介があります。
オンライン版は日本経済新聞(有料会員限定の記事)の6/9の記事にあります。
☆P.Corkum先生のところには2000年から2009年までいました。(新倉)
オタワの研究所
・主な発表論文に共著がありますリスト
それぞれの博士の主要業績:
Anne L'Huillier博士:高次高調波の発見に寄与
M. Ferray, A. L’Huillier, X. F. Li, G. Mainfray, and C. Manus, J. Phys. B21, L31 (1988).
Paul Corkum博士:再衝突モデル(re-collision model,known as three-step model)の提唱
高次高調波の機構解明と、アト秒パルス発生および計測の理論展開、アト秒再衝突物理
P. Corkum, Phys. Rev. Lett.71, 1994 (1993).
Ferenc Krausz博士:単一アト秒レーザーパルスの発生の測定と、それを用いたアト秒測定
M. Hentschel, R. Kienberger, Ch. Spielmann, G. A. Reider, N. Milosevic,
T. Brabec, P. Corkum, U. Heinzmann, M. Drescher, F. Krausz, "Attosecond metrology", Nature 414, 509 (2001).
ネイチャー誌による「milestone」レビュー
Into the attoworld
ノーベル賞2023年
それぞれの博士の主要業績:
Anne L'Huillier博士:高次高調波の発見に寄与
M. Ferray, A. L’Huillier, X. F. Li, G. Mainfray, and C. Manus, J. Phys. B21, L31 (1988).
Pierre Agostini 博士, アト秒パルス列のパルス幅測定(RABBIT法)
P.M. Paul, E.S. Toma, P. Breger, G. Mullot, F. Auge, Ph. Balcou, H.G. Muller
and P. Agostini, Science 292, 1689 (2001)
Ferenc Krausz博士:単一アト秒レーザーパルスの発生の測定と、それを用いたアト秒測定
M. Hentschel, R. Kienberger, Ch. Spielmann, G. A. Reider, N. Milosevic,
T. Brabec, P. Corkum, U. Heinzmann, M. Drescher, F. Krausz, "Attosecond metrology", Nature 414, 509 (2001).
ノーベル賞に伴い、二つをまとめました。
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赤外の強いレーザーパルスを気相などに集光すると、極端紫外領域のレーザー(高次高調波)が発生することを
L'Huillier博士らが発見(J. Phys. B21, L31 (1988))。しかし、その機構はわからなかった。
1993年にPaul Corkum博士が「再衝突モデル」を提唱しPhys. Rev. Lett.71, 1994 (1993)、
高次高調波の機構解明。このモデルにより、アト秒パルス発生(Opt. Lett.,15, 1870 (1994))の理論や、
測定方法(Phys. Rev. A56, 3870 (1997))を提唱。
また、電子再衝突によるアト秒科学の展開(Nature 421, 826(2003))。
2001年に、Ferenc Krausz博士(Corkum博士も共著者)らが単一アト秒レーザーの発生・測定に成功。
Nature 414, 509 (2001)
またPierre Agostini 博士らが、アト秒パルス列の測定に成功。 Science 292, 1689 (2001)
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研究の目的と概要
本研究室では、アト秒レーザー光や高強度超短レーザー光を用いて、原子や分子の電子波動関数のイメージング法
の開発や、新規な量子制御法の開発などを行っています。
アト秒とは時間のスケールで、1アト秒は10のマイナス18乗秒になります。1980年代半ばに数フェムト秒(1フェムト秒=1000アト秒)のパルス幅を
持つレーザーパルスが開発されて以来、2000年になるまでアト秒の時間領域での測定は困難でした。2001年〜2002年に新たな方法論が確立され、
21世紀はアト秒の時代となっています。(アト秒科学についてはこちら)。フェムト秒時間領域では、分子の構造変化が測定の対象でしたが、
アト秒の時代には分子の構造変化よりも速い時間スケールで、電子波動関数が
どのように変化するのかをイメージングすることが可能になります。
アト秒科学の方法論には主に二つの方法があります。一つは「高次高調波」と呼ばれる極端紫外〜軟X線の
ザー光を用いる方法と、
もうひとつは高強度レーザー電場中における電子の
「再衝突過程」を利用する方法です。これらの方法をベースに、
新規なアト秒時間領域の測定の方法論を構築することで、
今までは「見えなかった」量子物理の世界をイメージングし、
波動関数の観点から様々な反応や物質現象を解き明かすことが目的です。
特に、アト秒科学は「単に測定の時間分解能が向上した」というだけではなく、
電子の「位相」情報を測定する道を拓きました。
最近では
・アト秒レーザーを用いた「位相分解」電子波動関数イメージング
・高強度キャリアエンベロープ位相安定化レーザー、高効率オプティカルパラメトリック増幅の開発
・再衝突電子を用いたアト秒分子軌道変化の測定
等を行っています。
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キーワード
アト秒物理・再衝突電子・高次高調波・極端紫外レーザー・キャリアエンベロープ位相安定化
分子軌道イメージング・コヒーレント量子制御・化学反応動力学・電子波動関数・電子の位相測定
Attosecond physics, Re-collision electron, High-harmonic generation, Extreme ultra-violet
Carrier-envelope phase stabilization, Molecular orbital imaging, Attosecond coherent control,
Chemical reaction dynamics
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・経歴は こちら
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・研究紹介
[解説スライド]複素数の電子波動関数の可視化
研究紹介ポスター
アト秒位相分解波動関数マイクロスコープ
(Attosecond phase-resolved wavefunction microscope)
総説 電子波動関数の直接イメージング法の開発
総説「再衝突電子によるアト秒電子運動の計測 分光研究60, 219 (2011).
"アト秒科学の最先端で分子の中の電子の挙動を描き出す" 知の共創 研究者プロファイル
・プレスリリースなど
アト秒レーザーによる高分解能での複素数の波動関数の可視化に成功 2022.12.27
アト秒レーザーで光と原子の位相を分離した測定に成功 2021.12.02
アト秒レーザーによる新たな量子制御測定と計算による波動関数イメージがあります。2020.6
電子波動関数の可視化 日刊工業新聞2017年6月16日
日本未来館のブログで紹介されました。
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・主な発表論文リスト
・研究室の装置系 詳細
キャリアエンベロープ位相が安定化した高強度レーザーシステム(max 10.1 mJ/pulse , 1KHz, 790 nm, 35fs (2018.12.16))
を中心に
アト秒高次高調波(HHG)発生装置・高強度数サイクルレーザーパルス(5fs)発生装置・
アト秒時間分解・運動量分光装置
(Velocity Map Imaging)等を開発し、測定に用いています。
これらはクリーン度300(実測)、0.1度単位で温度制御された
クリーンルーム内に設置されています。
測定装置の安定度が重要ですので、高精度の安定化電源や厚さが60cm以上ある
光学台等を用いています。
・TOPICS-----------------------------------------------------------
1. アト秒科学の発展史(再編中)
☆かんたんに?まとめました。
アト秒科学かんたん解説
アト秒科学は、単にフェムト秒(高強度)科学の延長ではなく、
どのようにアト秒パルスを発生・測定し、アト秒での現象を測定するのかという新たな概念とアイデアにより
発展してきました。すなわち、フェムト秒レーザーのパルス幅を従来どおりの手法の延長で短くしたり、また高強度化したりした
ということではなく、新たな概念の創出によって成し遂げられたものです。
筆者がカナダCorkum研究室に滞在しているときに、アト秒へのブレークスルーが行われました。
そこに10年ほど滞在した筆者の体験も含めて、
その自家版・発展史を記したいと思います。
☆随時、加筆修正,ref.の追加等を行います。
Nature milstonesのアト秒科学についての記事
Nature Milestones: Photons
Into the attoworld
Niikura et al., Nature421, 826 (2003)がOriginal research papersとしてあげられています。
これは「分子の構造変化(振動波束運動)」をはじめてアト秒の時間分解能で測定したものです。
2. 高校生向け電子のひみつ改訂版
大学では「電子が核のまわりを回る」というモデルではなく、「電子がそこに存在する」という「分布」
で表します。その分布を表す関数を「波動関数」と言います。さらに、「電子は粒でもあり波でもある」
という性質があります。アト秒レーザーを用いることで、
・電子は粒として観測され、それが集まると波動関数の
イメージになる
・電子の粒ひとつひとつの位相を測定することが可能である
位相を区別する測定
ということが、わかります。
☆なお、上の方の動画ではカメラが斜め横を向いています。左斜め上〜右下が、レーザーの偏光方向です。
pdfファイルの図は90度回転させたものです。下の方の動画では、レーザーの偏光方向は上下です。
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・学部生向け 参考書など:
・過去のプレスリリース
2013年1月8 日経産業新聞 日本学術振興会賞、早大・新倉氏ら24人に授賞決定。
2011年10月10日 朝日新聞 「電子の一瞬、切り取る光 1秒の100京分の1「アト秒」」
2011年10月7日 日経産業新聞 分子の電子雲、動き捕捉、早大など技術開発――化学反応の機構、解明期待。
・共同研究者等
カナダ国立研究機構・オタワ大学 David Villeneuve 博士、Andrei Naumov博士、Paul Corkum教授
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連絡先:
169-8555
東京都新宿区大久保3-4-1
早稲田大学 理工学術院 先進理工学部 応用物理学科
51号館6階07B室 新倉弘倫
niikura (at) waseda.jp
TEL: 03-5286-2982
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教授室 51号館6階07B室
学生室 51号館6階07A室
実験室 51号館B1階19室
以前あった木
※ここに研究室があるわけではありません。(左:レイクルイーズ、右:カムイ)
電子の分布はこんな風に、ぽつぽつとして目で見えます。